サーカスとピエロの風船
世界三大サーカスの一つの木下大サーカスが沖縄で公演されますね。
凄いなと思うのは子供の頃見に行った記憶があるので40年ほど前の開催だったはずです。
たしか母と叔母と年子の弟と見に行ったのを覚えています。
サーカスは素晴らしく特に楽しかったのは動物使い、球体の中で複数台のバイクがクルクル回るスリル満点の演し物は子供過ぎて凄さが判らなくて暫く経ってから凄さが判ったりしました。
それよりも今も憶えているのが帰り道での出来事です。
サーカスを見終わったあと最寄りの駅に向かいました。
のどかな川沿いの道を私と弟はピエロから買って貰った風船を手に持ち母と叔母と4人で歩いていました。
暫くすると飽きてきた私は風船をもてあそびヒモから手を離してすぐ摑んでみせて叔母に自慢し出しました。
それを見ていた弟も真似をし始め、よせば良いのにどちらが長く離せるか競い出し、あっという間に弟の風船は空へと舞い上がってしまいました。
泣いて悲しむ弟の横でキツく風船の紐を握りしめる私は、なんて優しく無いのだろうと思いながらも固まったままでいました。
私の風船は無事に家に持ち帰る事ができて、しばらく部屋の中に漂ってましたが当然どんどんしぼんでなくなってしまいました。
残ったのはやるせ無い気持ちだけでした。